ミッドナイト理論

独り言がでかい

千の夜を飛び越えて走り続ける


かのサン=テグジュペリが残した言葉にこんな言葉がある。

「ぼくがこれほど、あなたに執着しているのは、たぶんあなたを、自分で勝手につくりあげているからだ」

わたしはこれを、自分にとって夢を見せてくれる人(例えばアイドルなど)に対して常に肝に銘じて過ごすようにしていた。特に、わたしの神様である田口さんに対しては。

 

ずっとそう思っていた。わたしの好きなあの人はきっと限りなくわたしの作り出した虚像に過ぎないんだと。それでいい、むしろそっちの方がいいと思っていた。

 

けど、今はなんだか違うような気がする。

 

もう約1週間も前のことになるが、田口さんは自身のツアーの国内最終公演となる東京公演を大成功に収めた。わたしはそこで物凄い景色を見た。
わたしが抱える虚像を遥か超えて、田口さんは凄い人だった。理想も期待も想像も及ばない、遥か遥か遠く、物凄い人だと思い知らされた。

 

わたしは今、これまでで一番ちゃんと田口さんを見つめている気がする。自分の理想で彩っていない、彼が見せてくれる彼自身を、そのまま素直に受け取れているような。

ああ凄い人だなあ、夢より現実の方がいいって思えることなんて、なかなかないよ。

 

 

 

東京公演の話をしよう。

東京公演はものすごく良くて、最初の一曲であるDIMENSIONからもう全然違った。踊りはじめた時の膝の入りとか、もう何もかもが今までの3公演と違っていた。これは大変なことになる、すごい公演になるぞと予感させるには充分すぎるくらいの気合を感じた。
東京公演は凄まじいものになるだろうなとは思っていたけれど、やっぱり想像以上だった。田口さんの人生における歴史的瞬間になったんじゃないだろうか。

 

これがま〜〜あ良かったポイントはわんさかあるんですよ。田口さんのパフォーマンスは磨きに磨き上げられ、ハコが大きいのでライティングも素晴らしく、またわたしが新たに気づいたポイントも数点あって、田口さんの容姿もめちゃくちゃに研ぎ澄まされて美しい、最高、最高のライブでした。もう本当に一刻も早くDVDを出して欲しい。

 

もっっっのすごく良かった。めっっっちゃくちゃに楽しかった。あの公演は一生忘れられないと思う。

そう、あの東京公演は忘れられない。

 

最後の一曲の前に、田口さんが「みんなに伝えたいことがあるから、少し時間をください」と前置きして話し出した。
何を語られるのか、固唾を飲んで見守った。
あの会場にいた9割以上が覚悟していたと思うけど結婚の話かと思ったら違った。ステージの上に帰ってきてくれて、あんなに素晴らしいパフォーマンスを見せてくれてるんだからもうどっちだっていいし、何だっていい。

 

田口さんが語ったのは、ファンへの感謝、愛の話、そしてこれからの話だった。(申し訳ないことにニュアンスでしか覚えてないからモデルプレス様の記事から引用です)

 

「ここに来てくれたみんな、残念ながら来れなかったみんな、本当に感謝しています。ありがとう。僕はこの人生今日まで言いたいことを言えなかったこと、約束で言っちゃいけないこと、いろんなことを飲み込んできました。でもこれって、ステージの上では関係ないことだと思っていて、みんなを楽しませたい気持ちでやってきました」
「じゃあ、なんで独立したのかって、その思いを考えたときに俺自身がありのままで生きていくためだったんじゃないのかなと。みんなに伝えるのはうまくできないけど、辛い思いで来てくれるみんな、いろんなことを理解して来てくれるんだと俺はすごく感じています」
「みんなにも大切な人いるよね。大切な人と来てくれている人もいるし、その大切な人が俺だよって言ってくれる方、すごく感謝しています。ありがとう」

 

みんなにも大切な人がいるよね、って言われた瞬間、わたしは田口さんがパッと浮かんだ。わたしには大好きな家族や友人たちがいるけど、もうそれとは別に、田口さんはとても大切な人だから。
数年前に生まれて初めて流れ星を見た時も、田口さん!って思った。田口さんが毎日元気に笑っていられますように。3回唱える時間は全然無かったけど、心に浮かんだお願いはそれだった。
わたしにとって田口さんはとても大切な人だけど、恋人でもなく配偶者でもなく、それってどうなんだろうなあと思うことは時々あった。もちろんそんなことはどうでもいい、堂々としていればいいし、普段は自信満々でいられた。でも気が弱くなる時は少し不安になったりした。
けどもうそれもない。なによりも張本人の田口さんが、受け入れてくれた。自分にとっての大切な人が田口さんで良いんだ。救われるような思いがした。

 

「みんな大切な人は当たり前にいると思うし、俺にもなんにも変えられない大切な人がいます。その人は音楽の素晴らしさ、ダンスやファッションの奥深さを教えてくれました。そしてなにより、愛するってことを教えてくれました。愛ってその反対は憎しみになるんだけど、その人と憎しみだったり、ネガティブなパワーに負けないように、映画の神話のヒーローのような強さと愛を持って、Immortalという会社を立ち上げました。僕自身がこうやってステージに立てていること、その人たちが愛をくれているからです」
「愛を持って接してくれる仲間やみなさんがいます。これから例えお客さんが1人になったとしても、俺は全力の愛で応えたいし、みなさんがその1人になるよって思ってくれたら俺は本当にすごく嬉しい」
「だけど俺はこのままでは終わりません」
「俺は必ずビッグになって、みんなが振り返ったとき俺のことを支えてくれたから田口淳之介がいると胸を張って言えるようにするので、みなさん付いてきてください」
https://www.google.co.jp/amp/s/mdpr.jp/music/amp/1745586

 

このスピーチを受けてわたしは泣いて泣いて、涙で前が見えなくなった。涙が溢れて止まらなかった。今までのことを思い出して、とかいうのもあったかもしれないが、それより「安心した」という感情の方が大きかった。
心の底から安心した。田口さんはものすごく立派だと思った。全然大丈夫だと思えた。彼のこれからに別段不安を感じていたわけではなかったが、正直自信はそんなになかった。何に対してだろう、世間?わたしが好きだったら良いんだし、と強がってはいたけど、確固たる自信はなくて、田口さんなら大丈夫だもんって言い聞かせるように心の中で唱えていた。でも、もう、本当に大丈夫。そうやって思える自信を与えてくれた田口さんは本当に凄い。
歌詞とかではわりと強気なことを書いていた田口さんだったけど、こうしてはっきりと喋って言葉にしてくれたのは初めてだったんじゃないだろうか。わたしはそれにひどく安心して、嬉しくて、涙が止まらなかった。ここで終わるつもりはないと言い切ってくれてありがとう。仕事もどんどん決まってるんだって。楽しみだなあ。

 

いつもフランクな口調だからか、軽く聞こえがちな彼の言葉は、この日はずっしりとした重みを持っていた。一言一言、噛みしめるように、叫び出したいのをグッと抑えて絞り出すように、確かな質量を持って彼の言葉は胸に響いた。声が届くっていうのはこういうことを言うんだなと思えた。


腑に落ちるとはこういう感覚なのかな。心の底から安心だから、無敵感もすごい。何も恐れることはないのだ。ただ田口さんを見つめていればいい。

 

仕事もどんどん決まっていっていると話してくれたことで今後への安心感、田口さんとファンはお互いに愛し愛されているということがハッキリわかった安心感、色んな安心感で胸がいっぱいだ。

 

あの日の田口さんはもちろん田口淳之介史上一番美しく、そしてかっこよかった。ただ美しいだけじゃなく、力強さと確かな重みがあってかっこよかった。

 

今まで田口さんはその容姿から王子様と形容されることが多かった。それはたぶん中身も相まってだったと思う。それがあの東京公演の日、もう王子ではないなと思わされた。そう、彼は王になったのだ。王者の風格を見せつけてくれた。あの東京公演はまさに戴冠式であった。
田口さんは王と呼ぶにふさわしき力強さと自信に溢れていた。この人がいるから大丈夫だと思えるこのうえない安心感を与えてくれた。

 

田口さんが帰ってきてくれて、CDも出して、イベントもいっぱいやってくれて、モデル業もたくさんして、でも今の田口さんの立ち位置って何だろう?と思っていたけれど、やっぱりライブが証明してくれた。田口さんは紛れもなくアーティストだ。好きなアーティストを尋ねられたら元気ハツラツに、田口淳之介さんです!って答えるね。

 

今までもこれからもありがとう。田口さん、大好きです。あなたにたくさんの愛が降り注ぎますように。

 

 

 

今は、田口さんを物理的に守りたいからSPになりたくてとりあえず筋トレに励む日々です。