ミッドナイト理論

独り言がでかい

そして魔法はとけないまま

溺れるナイフ』を観てふせったーにつらつらと感想を書いてたら長くなったからこっちにも載せておきます備忘録。

 

主題歌、いいよね、歌詞。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

溺れるナイフ』観た!大変大変良かったです。

 

あのねえまずね監督とキャストにうまいこと騙された感あるよね。というのも、前半…というか事件前までものすごく映像と音楽の合わせ方とか演出とか撮り方が拙く感じて、学生が撮った映画みたいだな、辛いよ〜〜って思いながら観てたんだけど、事件後からのそのすべては一転、さっきまでの何だったの!?て感じでものすごく良かった。特になつめちゃんとコウちゃんの海のシーン、大友くん全編、2回目の火祭りは圧倒された。


事件後からこの映画をおもしろく感じたのはわたしがこの映画に慣れはじめたっていうのもあったのかな…と思わんこともないけど多分監督の采配なんじゃないかなあ。事件前はみんな中学生だから、その中学生の見える視点・世界観というか、わざと中学生の幼さや拙さ陳腐さを表現したのかなと。

さすがの菅田くんでも原作のコウちゃんには追いつけなかったかなとかめちゃくちゃ上から目線にも思ったけど、それもわざとだったのかなーって観終わった今は思う。事件前は完全に菅田くんが菜奈ちゃんを食ってたんだけどそれもそういう狙いだったのかな。なつめちゃんにとってコウちゃんは無敵で全能の人間だったから。菅田くんすごいよほんと。2回目の火祭り、これこれこれなんですよ菅田くんはこうなんですよーーーーコウちゃんもこうです!!!!!って感じで百点満点でした…ありがとうございます…


菜奈ちゃんは演技はともかく立ってるだけで勝手に物語が存在する子だねえ。カメラの前だけで呼吸ができる、というのはあまりにもそうだった。映画の中でカメラを向けられたとき、シャッターを切られる菜奈ちゃんが一番美しいと思った。あと「他の子とは絶対に違う」と思わせるに十分な美少女然でした。さすが。


上白石萌音ちゃんも上手だったーー!数多く映ってるわけではなかったけど十分印象に残ってる。原作だともっと萌音ちゃんの役の子について描かれてるのでもっと萌音ちゃん視点もあってほしかったなとはちょっと思う。泣く泣く削ったとは思うけど。


そして大友くんね。重岡くんね。前々から大友くんがヤバいとは散々聞いていたけど期待以上だったーーーー あれは凄まじい。大友くんはみんなの忘れられない人になる。あまりにも鮮やかで強烈。
最初は菅田くんうますぎてか浮いてるなーって思ったけど(まあコウちゃんの役だから周りから浮かないとダメなんだけど)それについていってない地に足ついた大友くんが良かったなあ〜〜。菅田くんにみんな食われてるなあと思いきや事件後からの大友くんも強烈すぎてちゃんと菅田くんと対を成せてたよね。なんというコウちゃんと大友くんのバランスが、またそのふたりのパワーバランスも良かった。最後のふたりのシーンなんてふたりの関係が対等な感じにおさまってて。いや〜それにしても大友くんすごかったー。つまり重岡くんと監督がすごいということなんですけど。これねほんと椿と大友くんが素晴らしすぎて忘れられない。強烈だったわ
〜〜!


一瞬を切り取るのがとても上手な監督だなと思った。心に残る名シーンがいっぱい。やりたいことはわかるけど、と思わせるつぎはぎのような前半の映像から一転、後半すごかったですほんと。音楽もこう、違和感からかちりかちりとだんだん正しい方へズレていくような感じで。2回目の火祭りで畳み掛けてたのすごかったわ。
海に飛び込むふたりも事件前と事件後じゃ全然違うんだよね。まさに事件の前と後で何もかもが変わってしまって、って感じ。


いやーーーしかしね、大友くんね、すごいね。何回も言うけど強烈だね。ものすごく"普通の男の子"なんだけど、"特別な男の子"のコウちゃんとちゃんと張り合えてるくらい強烈。「特別」が持つ鮮やかさと眩しさ、それに同じくらい、時にはそれより眩く輝く「普通」を体現しててすごかった。人物像も素晴らしいしね。優しい、果てしなく優しい。愛だよね…。皮肉にもいい人すぎて優しすぎてなつめちゃんにはダメだったんだけどさ。最後「友達!」って握手求めるとことかもういじらしすぎて。またねー「普通の男の子」ではあるんだけど大友くんみたいな人そうそういないからね。ああ大友くん、自分のために幸せであれよ。
やねーこれはねーそりゃファンの間で大友くん大友くんてなりますわ。大納得ですわ。


重岡くんが会話の端々に出す、あの人の心にするっと入ってくる少し甘えたようなかわいい声がまた大友くんに色をつけてたね。メンバーである濵田さんが大友くんを演じる重岡くんを観て「あれはまんまシゲやん!って思ってるファンの方おるかもしれへんけど、そう思うんやとしたらそれまんまとシゲに騙されてるで」みたいなこと言ってたけど(めちゃくちゃニュアンスです)やーーほんとそうだと思う。


いや〜〜大友くんすごい。重岡くんすごいって言うべきなんだろうけどもう重岡くんより大友くんが先立ってしまって、ってそれすごいよね。
椿をくわえた大友くんのシーンより、その前のなつめちゃんに椿を吸わせる流れの大友くんのシーンがとても強烈で印象深くて、あれまさになつめちゃんにはダブルミーニングで「甘い蜜」だよね。大友くんが与えてくれる、平和で穏やかで暖かい普通の日常。その尊さと美しさ。はあー思い出しただけでクラクラする。そこからあのコウちゃんと大友くんを交互に思い出すシーンね、椿をくわえた大友くんを思い出したとき、もうわたし殴られたような衝撃よ、大友くんの強烈さに。わたしは何回強烈って褒め称えるんでしょう、でも本当に、そのくらい。


いやーーー『溺れるナイフ』良い映画だったー!!前半で挫けず最後まで観てよかった。素晴らしかったです。
あ、あと、なつめちゃんのお母さんが市川実和子さんなの100わかるって感じでした。